こんにちは、まるむと申します。
著者 樺沢 紫苑 の”精神科医が見つけた 3つの幸福”を読みました。
この本を読んで、自分はすでに幸せである。と気づくことができました。
今回の記事でこちらの本を紹介いたします。
- 幸せとは何か、どのような状態かを知りたい方
- 幸せのためにどう行動したらいいかを知りたい方
- ただ漠然と不安を感じ、不幸だと思う方
本書を読んで学んだことは次の3つです。
- 幸せを”幸福物質”から考えれるようになった
- すでに幸せであると気づけた
- 幸せの基準がわかり、自己診断ができるようになる
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著者と著書の情報
著者 | 樺沢 紫苑(かばさわ しおん) |
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著書 | 精神科医が見つけた 3つの幸福 |
発売日 | 2021/3/15 |
本の長さ | 411ページ |
出版社 | 飛鳥新社 |
ホームページ | https://kabasawa3.com/blog/ |
ツイッター | @kabasawa |
You Tube | https://www.youtube.com/user/webshinmaster |
You Tubeはかなりおすすめですよ。
一問一答形式で視聴者の質問に答えてくれています。
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あらゆる悩みの対処法が探せるはずです。
下の動画は著者本人が、”3つの幸福”のはじめにを朗読していますよ。
ホームページより
1965年、札幌生まれ。
1991年、札幌医科大学医学部卒。札幌医大神経精神医学講座に入局。2004年から米国シカゴのイリノイ大学精神科に3年間留学。
帰国後、東京にて樺沢心理学研究所を設立。
「情報発信によるメンタル疾患の予防」をビジョンとし、
YouTube(30万人)、メールマガジンなど累計60万フォロワーに
情報発信をしている。
著書37冊、累計発行部数180万部。『学びを結果に変えるアウトプット大全』(サンクチュアリ出版)の
大全シリーズは、80万部を突破。
近刊は『精神科医が見つけた3つの幸福』(飛鳥新社)、
『今日がもっと楽しくなる行動最適化大全』(KADOKAWA)。
どんな内容の本か
世の中には数多くの「幸福本」が存在し、2000年以上前から「幸福」について論じられていますが、「では実際、今日から何をしたらいいの?」
という「TODO(すべきこと)」 がハッキリしないものがほとんどです。
著者は「幸せ」を感じるときに、脳の中ではどのような反応が起きているのか?
そして、具体的にどのような「脳内物質」が分泌されているのかに着目した。
幸福感を構成する主な脳内物質は、100種類以上ある。
中でも代表的な脳内物質として,「ドーパミン」「 セロトニン」「 オキシトシン」の3つが注目されている。
本書では、これらを3大幸福物質(幸福ホルモン)としている。
「幸せとは何か?」と言う問いに著書は次のように答えを出している。
「ドーパミン」「 セロトニン」「 オキシトシン」が十分に分泌されている状態で、私たちは「幸福」を感じる。
言い換えると脳内で幸福物質が出た状態が幸せであり、幸福物質を出す条件というのが「幸せになる方法」である。
世に溢れる幸福本と本書の決定的な違いは、最も「現実的」「具体的」であり、 実践的で明確な「TODO(すべきこと)」が示された「幸せになるための」実用書であるということです。
学んだこと
この著書は7章構成になっています。
ここでは2章と3章の内容に絞って紹介します。
ざっくりまとめると次のような感じです。
- 2章 3つの幸福
- 3章 幸せの4つの性質
4章以降では3つの幸福を得るためのTODOがわかりやすく紹介されています。
第2章 「3つの幸福」のイメージを固める
著書では、幸福を考えるときに次の3つの幸福ホルモンに注目している。
- セロトニン
- オキシトシン
- ドーパミン
そしてこの3つの幸福ホルモンは次のような関係になります。
- セロトニン的幸福 - 健康の幸福
- オキシトシン的幸福 – つながりと愛の幸福
- ドーパミン的幸福 – お金、成功、達成、富、名誉、地位などなど
まるむはこの本を読むまで「幸せ=成功すること」だと考えていました。
つまりドーパミン的幸福のみ重要で、幸せに欠かせない要素だと思い込んでいました。
しかし健康であること、誰かとつながっていることで充分、人は幸せである。
と言うことに気づく事ができました。
さらにこれら「3つの幸福」を得るためには、明確な優先順位があるといいます。
セロトニン的幸福=>オキシトシン的幸福=>ドーパミン的幸福
- セロトニン的幸福
- オキシトシン的幸福
- ドーパミン的幸福
ドーパミン的幸福の優先順位が1番低いんです。
これは、本当に意外でした。
大体の人がこの優先順位を誤解しているといいます。
この順番を間違えると逆におもいっきり不幸になる可能性もある、
著者はそういう人を今まで山ほど見てきたといいます。
自分の健康を犠牲にして仕事を頑張り病気になる。
休み返上で仕事に励み、家族と過ごす時間をとらず関係が希薄になり離婚する。
これらはすべて幸せの優先順位を間違えた末路なのです。
心身の健康が幸せの土台であり、その次につながり、最後にお金や成功を目指す。
著書では、これを幸せの三段重理論と読んでいます。
第3章 幸せの「4つの性質」を知っておく
まずは、相手を知ることが非常に大切ですよね。
3章では幸福の「意外な性質」について書かれています。
幸福の性質とは次の4つです。
- 幸せはここにある ─ ─「BE」の幸福、「 DO」 の幸福
- 幸福は「結果」ではない。「 プロセス( 過程)」である。
- 幸せは劣化する ─ ─「減る幸福」と「減らない幸福」
- 「幸福の掛け算」で全ての幸福が手に入る
1つ1つ見ていきましょう。
幸せはここにある ─ ─「BE」の幸福、「 DO」 の幸福
上で分類した3つの幸福を「BE」と「DO」の幸福に分けると
セロトニン的幸福とオキシトシン的幸福は、そこにある幸福感です。
つまりそれが「BE」の幸福です。「ある」「存在する」という意味ですね。
青空を見て「爽やか」「気持ちいい」と感じる。
そこには、セロトニン的幸福が「ある」のです。
朝起きて、妻が朝ごはんを作ってくれている。
そこにはオキシトシン的幸福が「ある」のです。
「BE」の幸福は気づくことが非常に重要。そして、それを維持し、失わないように努力する必要もある。
病気になって健康の重要性に気づいたり、彼女と分かれて初めて大切な存在だと知ったり失ってから気づくことって多いですよね。
一方でドーパミン的幸福は、「DO」の幸福です。
何かを「する」ことによって得られる。何もしなければ得られない幸福です。
行動することの対価として「DO」に見合ったドーパミン的幸福が得られる。
「行動しないのは損」ということがわかりますよね。
幸福は「結果」ではない。「プロセス(過程)」である。
「仕事を頑張ると、幸せになれる」というように、幸福は努力の「結果」として捉えている人が多いと思う。
しかし「幸せは結果である」という考えは、完全に間違いだと著書は言っている。
幸福物質が分泌された状態が「幸せ」だと考えると、それは「幸せ」という状態が存在するのだと言える。
「今」幸せを感じていることが重要なのである。
幸福は「ゴール」でも「結果」でもない。
「幸せ=成功すること」と考えていたまるむにとって、この本を読まなければ、一生たどり着けない考え方だと思いました。
幸せは劣化する ─ ─「減る幸福」と「減らない幸福」
ドーパミンは「もっともっと」を求める物質である。ドーパミン的幸福は、長続きしない幸福なのです。「慣れ」ってやつですね。怖いですよね。同じ刺激じゃ満足しなくなり「もっともっと」と「底なし沼」にハマってしまう。
一方で、セロトニン的幸福とオキシトシン的幸福は減りにくく、「いつまでも続く幸せ」です。健康であるかぎり、家族や友人といい関係を続けている限り、何年経っても減ることはない。
青空を1000回見ても、赤ちゃんを1000回抱っこしても飽きた、気持ち悪い。とはならない。
ドーパミンはすぐ慣れる、飽きる。
セロトニン、オキシトシンは慣れない、飽きない。
これも幸せを考える上で重要な性質ですね。
幸せのベースはセロトニン的幸福とオキシトシン的幸福でしっかりと築く。
慣れ飽きがくるドーパミン的幸福は、あくまで「スペシャルイベントとしての幸福」と考える。
「幸福の掛け算」で全ての幸福が手に入る
ドーパミン的幸福は、減少しやすく、「お金」や「物欲」で幸せになることは難しい。
それなら「お金」や「物欲」は手放して、「健康」や「つながり」を大切に生きよう!と著者は、言ってるわけではない。
「お金・成功」「つながり」「健康」、この3つの幸福の全てを手に入れることはできます。それが「幸福の掛け算」です。この方法を伝えるのが、著書の1番の目的です。
たとえば大金を得たときに、ドーパミン的幸福に、「感謝」というオキシトシン的幸福をかけ算する。お金を得たら、おもいっきり感謝する。そうすれば、「幸福感」を持ちながら、劣化しづらい、減少しづらい幸福となるんです。
このように「幸福の掛け算」をすることで3つすべての幸福を得ることができるんです。
まとめ
自分の周りに「小さな幸福」は、散らばりまくっている。
その「小さな幸福」を拾い集めず、蔑ろにして「大きな幸福」「すごい幸福」「圧倒的な幸福」ばかりに目を向けて必死に頑張る。
「小さな幸福」に目を向けず感謝できない人は、たとえ「大きな幸福」を手に入れたとしても「もっとだ。。。もっと」と「さらに大きな幸福」があるはずだと永久に満足することはない。
この本を読んで、階段を登った先に「大きな幸福」がある、という幻想にとりつかれている限り、何十年経とうが幸福になることはない。と痛感しました。
なにもかも犠牲にして努力を惜しまず、大きな成功を勝ち取った人だけが幸せにたどり着く。この考えも間違いではないし、精一杯努力する姿勢は立派で素晴らしい。
ですが、
著書を読むと、全員が目指すべき道ではないとき気づかせてくれます。
この本は控え目に言って、名著です。
もっと若いときに出会いたかった一冊です。
おすすめです。
この記事が参考になれば、幸いです。